牡蠣のチーズピカタカレー風味 ―高脂血症のためのレシピ集―

 ノロウイルスが大流行していますが、牡蠣を食べ控えるのは大きな間違いです。牡蠣を扱っている漁師や水産加工業者は2重3重の衛生管理をして牡蠣を市場に送り出しています。たとえば、牡蠣で有名な都道府県のひとつ、北海道では例年の10倍のノロウイルスによる食中毒が起きていますが、牡蠣が原因で感染した例は今年、一例もありません。どうしても怖いなら、生食を避けて、火を通して食べるよう心がけてください。ちなみに、シジミやあさりは、牡蠣よりも遥かにノロウイルスを蓄積しやすいのですが、火を通して食べるのが一般的なため、食中毒を起こすことはありません。各種生活習慣病予防や美肌に効く牡蠣を積極的に食べませんか。
 『海のミルク』とも言われるほど栄養価の高い牡蠣の栄養成分は下にまとめました。

材料(2人分)

  • 牡蠣(かき) 200g
  • こしょう 少量
  • 小麦粉 適量
  • 粉チーズ 30〜40g
  • 卵 S1個
  • カレー粉 小さじ1/2
  • ミニトマト 6個
  • バター 18g
  • こしょう 少量

作 り 方

1. 牡蠣はうすい塩水でさっと洗い、水気をふき取って、こしょうを振る。
2. 卵はときほぐして、カレー粉を混ぜる。
3. 1の牡蠣に小麦粉をうすくまぶし、2の卵をからめて粉チーズをまぶす。
4. 2/3の量のバターでミニトマトをさっと炒め、こしょうをふって取り出す。
5. 4のフライパンに残りのバターをとかし、3の牡蠣を並べて中火で両面を焼き、4のトマトを添えて出来上がり。

参考カロリー:266kcal (1人分)

 『海のミルク』と言われるほど、さまざまな栄養成分をバランスよく含んだ牡蠣(かき)。古代、中国では、すい臓や胃の働きをよくする、二日酔いを防ぐ、肌を美しくする、緊張を緩和する、婦人病を改善する、精力をつけるなどの効能があるとされていました。これらは現代栄養学で裏付けられています。では、具体的にどんな栄養成分を牡蠣が含んでいるのか、見ていきましょう。

 牡蠣は亜鉛が非常に多く含まれ、食品の中でダントツNo.1の含有量を誇ります。

【亜鉛を多く含む食品】
 牡蠣(かき)・・・・・13.2mg/100g
 豚レバー・・・・・・・6.9mg/100g
 輸入牛肉肩ロース・・・5.8mg/100g

亜鉛は細胞の新生を行うのに必要不可欠な栄養成分で、不足すると、子どもの場合発育が遅れたり、身長の伸びも抑えられます。大人では、肌がかさついたり傷の治りが遅い、脱毛などといった症状を招きます。味覚障害の原因にも亜鉛不足が指摘されています。また、亜鉛は免疫機能に関わるはたらきをしており、不足すると風邪を引きやすくなります。
 牡蠣には亜鉛のほか、カルシウムや鉄、銅、カリウム、ヨウ素といった多様なミネラルが含まれています。ビタミンではビタミンB群が特に多く、ほかにもビタミンA、C、Eなどのビタミン類も含まれています。牡蠣に多く含まれているビタミンB2は、皮膚や髪、爪などといった細胞の再生に利用される栄養成分で、肌荒れや髪のトラブルを起こしやすい人は、ビタミンB2不足にならないよう気をつけることが大切です。ビタミンB2は脂質の代謝にもはたらくため、不足すると脂質がエネルギー源として利用されにくくなります。また、口内炎の原因ともなりますので、よく口内炎ができる方は意識してビタミンB2を摂取しましょう。
 ほかにも、牡蠣にはスタミナ源となるグリコーゲンや体内の毒素を分解するグルタミン酸やシスチン、血中コレステロール値を下げるタウリン、不飽和脂肪酸など有効な成分がたくさん含まれています。グリコーゲンやタウリンには肝機能を活発にするはたらきもあります。