たっぷりの食物繊維が
コレステロールを下げ、肥満も予防

食物繊維は便秘予防のほか、高脂血症や肥満、大腸がんの予防にも役立ちます

高脂血症を改善するためのこころがけ その1

食物繊維をしっかり摂る

 便秘の解消に役立つことで知られる食物繊維は、高脂血症にも効果を発揮します。
 食物繊維は、私たち人間の消化酵素では分解できないので、消化されずに食べ物と一緒に腸を通って便通を促しますが、このとき、腸内で中性脂肪やコレステロール、糖質などの吸収を妨げ、胆汁酸を吸収して体外に排出します。そうすると、体内で新たな胆汁酸を作ることとなりますが、この胆汁酸を生成するのに必要となるのが血中のコレステロール。つまり、食物繊維を多く摂取することで、血中コレステロール値や血糖値を調整してくれるのです。
 食物繊維には、水溶性と不溶性の2つのタイプがありますが、コレステロールを減らしたり、増加を抑制したりする効果が早いのは、水溶性食物繊維で、海藻類や豆類、緑黄色野菜に多く含まれています。不溶性食物繊維はきのこ類や野菜に多く含まれ、便通をよくする効果があります。便と一緒にコレステロールや発がん物質などの有害物質も体外に排出するので、やはり、コレステロールの低下や肥満の予防などに効果を発揮します。
 というわけで、水溶性、不溶性を問わず食物繊維をたっぷり摂ることが肝心です。
 厚生労働省では、1日に20〜25gの食物繊維摂取を促していますが、現代社会においてはおおむね不足していると言われています。食物繊維20〜25gを摂取するには、野菜で300g、果物で200g、いも類だと100gを目安にすると、だいたいクリアできるようです。

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